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[[AnalogDiscoveryを試す]]
#contents
2014/11/8からのアクセス回数 &counter;
** 待望のAnalogDicovery [#w6a389ef]
秋月でも購入できるようになったAnlogDiscoveryを遅ればせながら入手することができました。
私の着目するAnalogDiscoveryの特徴は、以下の点にあります。((特質すべき点は、ネットワーク・アナライザと2チャンネルDC電源です。これで両電源を必要とするアンプの周波数特性が測定できます。))
- 2チャンネル・オシロスコープ
- 2チャンネル任意波形発生器
- ネットワーク・アナライザ
- 2チャンネルDC電源(PS+, PS-)
他にもロジックアラライザーの機能もありますが、ソースが公開されていないので
そちらはLabToolsを使用することにします。
&ref(AnalogDiscovery.png);
** CR積分回路 [#je774f1d]
AnalogDiscoveryで最初に試すのは、CR積分回路です。以下にWikiから引用した回路図を示します。
&ref(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Series-RC.svg);
&ref(250px-Series-RC.svg.png);
*** LTSpiceを使って方形波に対するVcの変化を見る [#rdfe4d43]
AnalogDiscoveryで実験をする前にLTSpiceを使って方形波に対するVcの応答をシミュレーションしてみます。
((LTSpiceがMacOSXでも動くようになりました。嬉しいです))
LTSpiceで以下の回路を作成します。
&ref(CR_Int_cir.png);
50Hzでのシミュレーションの結果は、以下の様になりました。
&ref(CR_Int_Spice_50Hz.png);
同様に500Hz, 5kHzの結果を示します。
((5kHzでのシミュレーションでは、開始後から安定するまで少し時間が必要になるみたいです))
&ref(CR_Int_Spice_500Hz.png);
5kHzは、以下の様になります。
&ref(CR_Int_Spice_5KHz.png);
*** AnalogDiscoveryを使ってVcを測定する [#f66463f4]
トラ技2014年5月号では、アルミの箱を使うように進めていたのですがまだ入手できていないので、
机の上での測定になります。((ご容赦ください。))
少しでも精度が良くなるように奮発してフィルムコンデンサーを使いました。
以下のようのブレッドボードに回路を組み、AnalogDiscoveryと接続しました。
((WaveFormsは、VMWare FusionのWindows上で実行しました。))
&ref(CR_Int_setting.png);
** AnalogDiscoveryを使った測定結果 [#ee13f664]
方形波の周波数を50Hz, 500Hz, 5kHzに変えて、Vcの応答を測定してみました。
回路の時定数\(\tau\)は、\(C_1 R_1 = 10K \times 0.1 \mu = 1 ms \)となっています。
50Hzの場合、コンデンサーに十分電荷が蓄積された後、放電が開始されている様子が観られます。
&ref(th_CR_Int_50Hz.jpg);
500Hzでは、方形波の変化が時定数の1msとなっており、方形波を積分したときの三角波に近い形を示しています。
((実際に波形をみると積分した形になっていることに感動しました。))
&ref(th_CR_Int_500Hz.jpg);
5kHzになるとほとんど変化しなくなり、ローパスフィルターの性質がでてきます。
&ref(th_CR_Int_5KHz.jpg);
*** 周波数特性を測る [#g0527959]
AnalogDiscoveryを購入する動機になったのが、周波数特性を計測する機能です。
ネットワーク・アナライザを使って周波数特性を測ったのが、以下のグラフです。
これは、入力波と出力はの2チャンネルのアナログ測定値から計算しており、計測には少々時間が掛かります。
&ref(th_CR_Int_network.jpg);