Arduino勉強会

2016/03/20からのアクセス回数 4393

Ardublockとは

MITメディアラボで開発されたプログラム言語Scratchライクな開発環境を Arduinoでも使えるようにしたのが、Ardublockです。

以下の様にマウスでブロックを並べてプログラムを描くので、 小さなお子さんでも簡単にスケッチ (Arduinoではプログラムをこう呼びます) を描くことができます。

th_Set_DigitalPin.png

ワンコインArduino(lbedGemma)を組み立てる

小学生でも楽しめるようにワンコイン(500円程度)で体験できるArduino をブレッドボーで作ってみましょう。

ワンコインArduinoは、trinketloaderのブートローダーをしているため、個人で利用するのは問題ありませんが、このブートローダを商品に利用することはできませんので、ご注意ください

Arduino勉強会/16-ワンコイン・マイコンlbedGemma ではじめて作ったワンコインArduinoから少し改良して、2つのタイプのワンコインArduinoを用意しました。

gemma_writer.png

Gemma_pic.png

製作で注意する点は、USBミニコネクターにつながっている抵抗が75Ω(紫、緑、黒、金)で、 残り2本の抵抗が1kΩ(茶、黒、赤、金)です。LEDは長い線が抵抗と同じ列の穴に差してください。 マイコンは、●のくぼみ(赤の矩形で囲んだところ)がある場所が1番ピンで左下に位置するように差してください。

部品表

すべての部品は、 秋月 から購入できます。以下は実験版の部品一覧です。

部品名数量通販コード価格備考
ATtiny851I-09573160円
ブレッドボード BB-8011P-05294200円P-00315でもよい
ミニBメスUSBコネクタ1K-05258200円
赤色LED1I-00562350円100個入り
抵抗 75Ω2R-25750100円100個入り
抵抗 1KΩ2R-25102100円100個入り
ジャンパーワイヤセット1P-00288400円単線ワイヤーでも可

Arduino IDE

現時点(2016/03/20)での最新のArduino IDEは1.6.8ですが、 ワンコインArduinoが正常に動作すると確認されている1.6.4をインストールします。

Mac OSXのインストール方法

以下のURLから1.6.4版のMAC OS Xをダウンロードしてください。

ダウンロードしたZIPファイルを解凍し、Applicationフォルダにコピーしてください。

Windows XPのArduino IDEのインストール方法

以下のURLから1.6.4版のWindows Installerをインストールしてください。

ダウンロードしたarduino-1.6.4-windows.exeを実行するとインストールが実行されます。 指示に従ってインストールしてください。

Usbtinyのドライバーのインストール方法

Windowsの場合、Arduino IDEの他にUsbtinyのドライバーも合わせてインストールします。

usbtiny_signed_8.zipを解凍し、XPの場合installer_x86.exeを実行します。 64bitのCPUの場合には、installer_x64.exeを実行してください。

GemmaをWindowsに接続すると「新しいハードTrinketを検出しました」とでるので、 ドライバーの場所を解凍したディレクトリにセットして、インストールします。

Adafruit Gemmaのブートローダーの書き込み

Adafruit Gemmaのブートローダーの書き込みには、別のArduino(ここではArduino Pro Mini 5V版)を使います。 *2

別のArduinoとATtiny85との接続は、以下の様にします。

ATtiny85Arduino
8番ピン VCC5V
4番ピン GNDGND
1番ピン Reset10番ピン
5番ピン PB011番ピン
6番ピン PB112番ピン
7番ピン PB213番ピン

ATtiny85のピンの説明をデータシートから引用します。

ATtiny85_pins.png

Adafruit Gemmaのブートローダは、以下のURLで公開されていますので、これをArduinoに書き込みます。

シリアルモニターを開き9600 baudにセットし、以下のメッセージが出力されたら、「G」を入力します。

Trinket loader!

Type 'G' or hit BUTTON for next chip

書き込みの途中で以下の様なメッセージが出力されます。

Starting Program Mode [OK]

Reading signature:930B
Searching for image...
  Found "blankfull.hex" for attiny85

Setting fuses  Set Low Fuse to: F1 -> A000  Set High Fuse to: D5 -> A800  Set Ext Fuse to: 6 -> A400
Verifying fuses...
Low Fuse: 0xF1 is 0xF1
High Fuse: 0xD5 is 0xD5
Ext Fuse: 0x6 is 0x6


Setting fuses

Verifing flash...
Flash verified correctly!
Verifying fuses...

Fuses verified correctly!
*OK!*

trinket_loader_writer.png

勉強会に参加された方には、その場でATtiny85にブートローダーを書き込んでいただきます。 *3

Ardublockのインストール

本家のArdublockのサイトでは、ATtiny85用のArdublockが提供されていないため、 公開されているソースに追加し、ワンコインArduino用のArdublockを作成しました。

以下のリンクをクリックするか、Facebookの「工作プロジェクト」からダウンロードし、Arduinoのファイルが保存されているフォルダ(Mac OSXだと文書の下のArduinoフォルダ、Windowsだとマイドキュメントの下のArduinoフォルダ)のtoolsフォルダ*4に入れてください。

ArdublockでLチカを作ってみよう

Lチカというのは、LEDをチカチカさせることで、Arduinoやマイコンを使った電子工作で最初に作るプログラムです。

Arduino IDEの設定

それでは、インストールが完了したArduino IDEを起動しましょう。Arduinoのアイコンをダブルクリックします。

以下の様なsetupとloopが定義されたスケッチが表示されます。

ツールメニューで以下の項目を設定します。

setup_IDE_for_Gemma.png

まずは、確認のために以下のスケッチをコピーして、ファイルメニューから名前を付けて保存を選択し、Gemma_Blinkとしてください。

int led = 1;

void setup() {                
  pinMode(led, OUTPUT);     
}

void loop() {
  digitalWrite(led, HIGH);   // turn the LED on (HIGH is the voltage level)
  delay(1000);               // wait for a second
  digitalWrite(led, LOW);    // turn the LED off by making the voltage LOW
  delay(1000);               // wait for a second
}

ワンコインArduinoのUSBケーブルをパソコンに接続すると赤のLEDが10秒間明るくなったり、暗くなったりします。 この間に、ファイルメニューから書込装置を使って書き込むを選択します。

成功すると「マイコンボードへの書き込みが完了しました。」と表示され、LEDが1秒間隔に点滅します。

Ardublockを開いてみる

Ardublockで作られたスケッチを保存するため、ファイルの「新規ファイル」を選択し、 ファイルメニューから「名前を付けて保存」を選択し、AruduBlock_Workの名前で保存します。

ツールメニューからArbuBlockを選択すると、以下の様な画面が表示されます。

th_Ardublock_untitled.png

左側に色んなツールが並び、画面中央(スケッチ画面)に「ずっと 実行」のパネルがあります。

「ピン」のツールをクリックし、「デジタルピン」をスケッチ画面にドラックします。

th_Set_DigitalPin.png

これを「ずっと 実行」の中に入れます。 次に「制御」から「delay MILLIS ミリ秒」を同様にスケッチ画面にドラッグします。

th_drag_delay.png

これを繰り返します。2回目のデジタルピンに値を設定の右下のHIGHをLOWに変更すると以下の様になります。

th_block_blink.png

これでスケッチは完成です。「名前をつけて保存」ボタンを押してBlinkという名前で保存します。

スケッチを動かしてみる

ワンコインArduinoのUSBケーブルをパソコンに接続し、「Arduinoにアップロード」を押します。

ArduBlock_Workの画面にArduinoのスケッチが生成され、ワンコインArduinoに書き込まれ、LEDが点滅します。

試しに、「delay MILLIS ミリ秒」の1000の値を555に変えて、もう一度USBケーブルを接続し直して、 「Arduinoにアップロード」を押して見てください。点滅が速くなっています。

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(Input image string)

*1 配線を若干変更し、すっきりしました。
*2 ブートローダの書き込みには5V版のArduinoが必要です。
*3 どうしても自分で書き込むことができない方は、ATtiny85と切手付きの返信用封筒を同封して送って頂きましたら、ブートローダを書き込んで返送します。take.pwave@gmail.comまでご連絡ください。ただし、お一人様1個までとさせて頂きます。
*4 ない場合にはtoolsフォルダを作ってください。

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