[[Arduino勉強会]] #contents 2014/03/29からのアクセス回数 &counter; ** 音声合成モジュール [#y0ad317d] 秋月から販売されている [[音声合成モジュールATP3011F4-PU>http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-05665/]] をATMegaボードに差して、動作を確認してみました。 &ref(ATP3011F4-PU.png); ちょっと乱暴ですが、圧電スピーカを以下の様に接続しました。 - GND: 黒線 - D6: 赤線 Arduino IDEを起動し、シリアルモニターを起動します。 改行の設定を「CRおよびLF」にし、ボーレートは9600 baudとします。 最初に、?を入力して音声合成モジュールにボーレートを調整させます。 この時">>"と返ってきます。 次に発生させたい言葉をローマ字で入力します。 #pre{{ 「ohayou」 }} と入力すると、それっぽくスピーカら音声が出力され、シリアルモニターには、 "*>"と返ってきます。 &ref(SerialMonitor.png); ** 音声合成モジュールの使い方 [#x974e402] 音声合成モジュールの使い方は、 [[音声合成LSI(ATP3011F4-PU)を使ってみます>http://www.geocities.jp/zattouka/GarageHouse/micon/TalkIC/ATP3011.htm]] に詳しく紹介されています。 音声合成モジュールのピン配置を上記サイトの図を引用して説明します。 &ref(ATP3011-2.jpg); *** 動作モード [#nc762cf6] 音声合成モジュールには、4つの動作モードがあります。モードの設定は、PMOD0, PMOD1で行います。 未接続の場合には、セーフモードになっているみたいです。 | 動作モード | 意味 | PMOD0 | PMOD1 |h | コマンド入力モード | 外部シリアルインタフェースを使ってメッセージを出力する |1 | 1 | | セーフモード | 内部設定に関わらず、UART(9600bau)またはI2Cでのシリアル通信を使用する | 0 | 1 | | スタンドアロンモード | PC0~PC3で指定されたプリセットメッセージを出力する | 1 | 0 | | デモモード | プリセットメッセージを繰り返し出力する | 0 | 0 | 上記サイトのブレッドボードの配線を参考にデモモードを試してみました。 &ref(demo-mode.png); *** シリアル通信の指定 [#qe633d71] シリアル通信には、UART(9600bau)、I2C, SPIを使用できます。使用するシリアル通信は、SMOD0, SMOD1で設定します。 未接続の場合には、UARTが選択されるみたいです。 | 通信モード | SMOD0 | SMOD1 |h | UART | 1 | 1 | | I2C | 0 | 1 | | SPI(mode3) | 1 | 0 | | SPI(mode0) | 0 | 0 | ** 秋月のATMegaボードを使う [#i103a62d] 初心者にお薦めなのが、秋月のATMegaボードを使う方法です。ブレッドボードで何本も結線すると間違いも多くなります。 今回使用する部品は、以下の7点です。((すべて秋月で購入可能)) &ref(parts.png); | 部品名 | 型名 | 値段 |h | 音声合成LSI | ATP3011F1-PU(ゆっくりな女声) | 850円 | | ATMEGA168/328用マイコンボード(I/Oボード) | AE-ATmega328 | 150円| | 丸ピンICソケット(28P) | 2227MC-28-03 | 70円 | | ピンソケット (6P) | C-03784 | 20円x2 = 40円 | | ピンソケット (8P) | C-03784 | 30円x2 = 60円 | | プラスチックスペーサー | P-01864 | 100円/2 = 50円 | | スピーカー | P-03285 | 100円 | 組み立てると以下の様になります。((他の部品を追加すると単体で動くArduinoになります)) &ref(AE-Atmega328.png); ** 音声合成モジュールを載せて動かしてみる [#ke0bd94a] 音声合成モジュールを載せて、動かしてみます。 シリアルモジュールと使って音声合成モジュールを接続します。 シリアルモジュールのピンは、右から以下のようになっています。 | 1 | DTR | | 2 | RX-I | | 3 | TX-O | | 4 | VCC | | 5 | CTS(GND) | | 6 | GND | &ref(Serial-module.png); シリアルモジュールとATMegaボードの接続は、以下の様につなぎます。 | シリアルモジュール | ATMegaボード |h | GND | J4-GND | | VCC | J4-5V | | RX-I | J1-1(TX) | | TX-O | J1-0(RX) | スピーカーとの接続は、以下の様にします。 | 赤 | J1-6 | | 黒 | GND | &ref(ATP-setting.png); *** 動作確認 [#xefced9b] シリアルモニターを9600bauにセットして開きます。以下のように?を入力し、リターンキーを押すと >>が表示されれば接続はOKです。 #pre{{ ? }} #pre{{ >> }} つぎに好きな言葉をローマ字で入力してみましょう。ohayouと入力すると「おはよう」としゃべります。 #pre{{ ohayou }} 応答 #pre{{ *> }} ** Arduinoとの接続 [#wa9b21ef] Arduinoと接続して、パソコンからローマ字を入力する場合には、音声合成モジュールを以下の様に設定します。 - 動作モード:セーフモード(PMOD0=0, PMOD1=1) - 通信モード:UART(SMOD0=1, SMOD1=1) さらに音声合成モジュールとArduino(Arduinoは単に電源供給とPCとの接続に使う)との接続は、以下の様にします。 | Arduino | 音声合成モジュール |h | 0 Rx | 2 RxD | | 1 Tx | 3 TxD | &ref(Arduino_safe-mode.png); ** 音声メニューに挑戦 [#y9293f44] 今度は、Arduinoから音声合成モジュールにじゃべらせてみます。 &ref(onsei-menu.png); Arduinoから音声モジュールにしゃべらせたいローマ字を出力するには、Serial.println関数を使います。 今回は、複数のボタンを使う代わりにつまみの大きな可変抵抗を使います。 ArduinoのA0を可変抵抗の真ん中のピンにセットし、両端をGNDと5Vに接続します。 音声モジュールとArduinoの接続を先ほどは、逆につなぎ替えます。 | Arduino | 音声合成モジュール |h | 1 Tx | 2 RxD | | 0 Rx | 3 TxD | スケッチは、以下の様にします。 #pre{{ int led = 13; int tumami = A0; int sentaku = -1; void setup() { Serial.begin(9600); pinMode(led, OUTPUT); mainMenu(); } void mainMenu() { Serial.println("meinmenyudesu"); delay(2000); Serial.println("eruediwo tenntousurubaaiha ichiwo"); delay(4000); Serial.println("eruediwo syoutousurubaaiha niwo"); delay(4000); Serial.println("mouichido menyuwo kikubaaiha sya-puwo"); delay(4000); Serial.println("oshitekudasai"); } void loop() { sentaku = map(analogRead(tumami), 0, 1023, 0, 3); switch (sentaku) { case 0: digitalWrite(led, HIGH); break; case 1: digitalWrite(led, LOW); break; case 2: default: mainMenu(); } delay(1000); } }} つまみを変えるとLEDを点灯したり、消灯したり、音声メニューをしゃべらせたりできます。 ** ATMegaボードとArduino Pro Miniボードの接続 [#y34dac18] ブレッドボードで音声合成モジュールの設定が確認できましたので、 ATMegaボードとArduino Pro Miniボードをつないで、音声メニューを作ってみましょう。 ブレッドボードと音声合成モジュールの接続は、以下の様にします。 - ブレッドボードの結線(両端の赤と青を接続しておく) | ブレッドボード | 接続先 |h | ブレッドボード 赤(5V) | Arduino Pro VCC | | ブレッドボード 青(GND) | Arduino Pro GND | | ブレッドボード 赤(5V) | 可変抵抗-左 | | ブレッドボード 青(GND) | 可変抵抗-右 | | 可変抵抗-中 | Arduino Pro A0 | - 音声合成モジュールの結線 | 音声合成モジュール | 接続先 |h | J1-0R | Arduino Pro Mini TxD | | J1-1T | Arduino Pro Mini RxD | | J1-2(SMOD0) | ブレッドボード 赤(5V) | | J1-3(SMOD1) | ブレッドボード 赤(5V) | | J1-6 | スピーカ 赤 | | J2-8(PMOD0) | ブレッドボード 青(GND) | | J2-9(PMOD1) | ブレッドボード 赤(5V) | | J4-5V | ブレッドボード 赤(5V) | | J4-GND | ブレッドボード 青(GND) | 接続したら、こんな感じです。これで音声メニューのスケッチを動かしてみて下さい。 &ref(Mini-onsei-setting.png); ** 音声温度計 [#e24197a4] 次に、可変抵抗の代わりに温度センサーLM35DZを接続して、温度をしゃべる「音声温度計」を作ってみましょう。 LM35DZのピンを底からみたピンの配置をデータシートから引用します。 &ref(LM35DZ.png); LM35DZのラベルを見て、左のピンが5Vになるようにブレッドボードに差します。 &ref(onsei-ondokei.png); 以下のスケッチを使ってLM35DZの電圧から温度を読み上げるようにします。 #pre{{ int lm32 = A0; void setup() { Serial.begin(9600); Serial.println("onsei ondokeide_su"); delay(2000); } void loop() { float t = (float)analogRead(lm32)/1023*500.0; Serial.print("imano onndowa <NUMK VAL="); Serial.print(t, 1); Serial.println(">dode_su"); delay(3000); } }} 温度の部分を以下の様にすることで、数字を正しく読み上げます。 #pre{{ <NUMK VAL=温度> }} ** コメント [#t07e4e3e] #vote(おもしろかった[52],そうでもない[2],わかりずらい[3]) #vote(おもしろかった[53],そうでもない[2],わかりずらい[3]) 皆様のご意見、ご希望をお待ちしております。勉強会で分からなかったこと等、お気軽に問い合わせて下さい。 スパム防止に画像の文字列も入力してください。 - 坪本さんのご指摘でJ1-1(RX)は、J1-0(RX)の誤りでした。お詫びして訂正します。 -- [[竹本 浩]] &new{2014-07-26 (土) 18:41:54}; - ATMegaボードとArduino Pro Miniボードの接続で、音声合成モジュールの結線を修正 -- [[竹本 浩]] &new{2014-08-10 (日) 14:26:06}; - 藤本さんのご指摘で、セーフモード(PMOD1=0, PMOD2=1)をセーフモード(PMOD0=0, PMOD1=1)に修正 -- [[竹本 浩]] &new{2018-01-08 (月) 09:46:00}; #comment_kcaptcha