Hiroshi TAKEMOTO(take@pwv.co.jp)
微分方程式で解く硫黄島の戦い
大学時代数学セミナーに微分方程式で硫黄島の戦いがシミュレーションできるという記事がありました。
そこで、Googleで「硫黄島の戦い」と「微分方程式」で検索すると、ランチェスターのモデルを使って
硫黄島の戦いを表した本:「微分方程式 その数学と応用」あることが分かりました。
また、Lanchester iwo jimaをキーワードとするとVerifying Lanchester's Combat Model Battle of Iwo Jimaが見つかり、クイック・ビューでその論文を見ることができました。
この論文では、
とし、硫黄島の戦いを以下のような微分方程式で表すことができます。
$$
\begin{array}{l l l}
\frac{dx}{dt} &=& - a y + f(t) \\
\frac{dy}{dt} &=& - b x \\
\end{array}
$$
a, bは米軍、日本軍の戦闘効率係数とし、$f(t)$は米国軍の補強関数で、以下のようになっています。
$$
f(t) = \left\{
\begin{array}{l l}
54,000 & 0 \le t \lt 1 \\
0 & 1 \le t \lt 2 \\
6,000 & 2 \le t \lt 3 \\
0 & 3 \le t \lt 5 \\
13,000 & 5 \le t \lt 6 \\
0 & t \ge 6 \\
\end{array}
\right.
$$
微分方程式をsageで表現する
$f(t)$を任意の関数にすることは難しいので、$\delta(t)$として、一瞬で補強が完了するような式を
sageを使って定義したのが以下の式です。