2011/06/15からのアクセス回数 6343 ここで紹介したSageワークシートは、以下のURLからダウンロードできます。 http://www15191ue.sakura.ne.jp:8000/home/pub/1/ また、Sageのサーバを公開しているサイト(https://cloud.sagemath.com/ , http://www15191ue.sakura.ne.jp:8000/)にユーザIDを作成することで、ダウンロードしたワークシートを アップロードし、実行したり、変更していろいろ動きを試すことができます。 Sageを使ってみよう †インストールなしで使えるsage †Sageの最大の特徴は、 FirefoxやInternet Explorer等のブラウザーからSage Notebook Serverにアクセスして、 気軽に数式処理を楽しむことが出来ることです ノートブックは、Sageでの一連の計算を記録したノートであり、計算に関する説明文を挿入したり、 値を変更して再計算することができます。 ノートブックの作成 †Sageのノートブックを体験するには、Sageの開発サイトでアカウントを作成し、ノートブックを作成するのが最も簡単な方法です。 注)Sageの開発サイト :http://wwww.sagemath.org/ のTry Sage Online参照。 また、筆者もSageサーバを公開しています。詳しくは、 http://www15191ue.sakura.ne.jp:8000/ を参照してください。 ログインが完了すると以下のようなノートブック画面になります。 ワークシートの作成 †ノートブック画面でNew Worksheetをクリックすると新しいワークシートが作成されます。 ワークシートで式を評価するには、セルと呼ばれるテキストエリアを利用します。 セルの基本操作は、以下のように行います。
セルを評価してみよう †それでは、セルに式を入力してその値を評価してみましょう。 以下の2行を入力して、shift-returnを押して下さい。一番最初は結果が表示されるまで少し時間が掛かります。 5/6と数値ではなく、分数で返ってくるところが数式システムならではの芸当です。 sageへの入力: a = 1/2 + 1/3 print a sageの出力: 5/6 複雑な数式を入力すると、テキストベースの結果では分かりづらいです。そんな時には、view関数を使って表示すると数式がきれいに表示されます。 sageへの入力: view(a) 多項式 †中学の数学に出てきた多項式をSageで処理してみましょう。 以下の様な3次多項式を持つ関数\(f(x)\)をSageで定義します。 $$ f(x) = x^3 - x^2 -2x $$ 最初に変数xをvar関数で定義します。次に上記の多項式を変数fにセットします。 sageへの入力: x = var('x') f = x^3 - x^2 - 2*x view(f) 多項式の因数分解には、factor関数を使います。 因数分解の結果から、関数fはx=-1, x=0, x=2でX軸と交わります。 sageへの入力: factor(f) sageの出力: (x - 2)*(x + 1)*x 多項式のグラフ †3次多項式$f(x)$をプロットして、X軸と交差する位置を確認してみましょう。 plot関数には、表示したい関数とその範囲を指定します。ここではx=-2.5からx=2.5の範囲を指定します。 Sageの図化機能を使うことで簡単に$f(x)$の特徴を理解することができます。 sageへの入力: plot(f, [x, -2.5, 2.5]) 関数の極 †3次多項式$f(x)$の極は、関数の接線の傾きが0(傾きがX軸と平行)の場所です。 関数の極を求めるには$f(x)$を微分し、その値が0となるxを求めます。 関数の微分には、diff関数を使います。diff関数には、微分したい関数とその変数を引数とします。 sageへの入力: df = diff(f, x); view(df) 関数の解 †関数solverは関数が0となる変数の値を求めます。solverの引数は、解を求めたい関数とその変数を指定します。 関数fとそれを微分した関数dfのグラフを比べると関数dfがX軸と交わる点で、 関数fの接線の傾きが0となっていることが見て取れます。 sageへの入力: sol = solve(df, x); view(sol) plot(df, [x, -2.5, 2.5]) 数値解 †Sageは数式処理システムなので、関数solverの結果が数式で返ってきます。 数値解が欲しい場合にはfind_root関数を使います。 このようにSageを使って関数fをプロットしたり、解を求めることによって関数fの理解を深めることができます。 sageへの入力: print find_root(df, -2, 0), find_root(df, 0, 2) sageの出力: -0.548583770355 1.21525043702 コメント †皆様のご意見、ご希望をお待ちしております。
Tweet |