2014/09/28からのアクセス回数 4651 Interface 2014/05に紹介されたFM3にU-Bootを移植された記事を実際に試された 「待ったり日記」さんがいるのを励みに私も挑戦してみることにしました。 メモリ増設ボード †「待ったり日記」さんに倣って、 .NET MicroFramework対応SRAM2M&WX-PHY拡張ボード を使用しました。 必要な部品は、 このボードの説明 にあります。 メモリのハンダ付けには、フラックスとはんだ吸い取り線を使いました。 U-Bootのコンパイル †環境変数の設定 †本当は、Interfaceのダウンロードファイルで動作を確認してから、コンパイル作業に入りたかったのですが、 公開されているファイルがSファイル形式でMacのOpenOCDで書き込めないので、直接U-Bootのコンパイル に挑戦してみました。 $ export PATH=$HOME/local/arm/CodeSourcery/arm/bin:$PATH $ export CROSS_COMPILE=arm-none-eabi- $ export ARCH=arm ソースのダウンロード †以下のサイトからソースをgitで取得します。 $ git clone https://github.com/fm3fan/u-boot.git $ cd u-boot MacOSXとUbuntu用に修正 †オリジナルのままでは、Unixではコンパイルできないので、以下のファイルを修正しました。
コンパイル †u-bootのコンパイルは以下の手順で進めます。
端末で以下の様に入力してします。 $ make distclean $ make cq_frk_fm3_wxmp3plcd_config $ make 書き込み †私のMacOSXやUnbutuではFM3のUSB Directを使った書込ができないので、 以下の様にOpenOCDを使って書き込みます。 *1 $ openocd -f openocd.cfg -c "flash_program u-boot.bin" 以下の様なメッセージが出力されてフラッシュにプログラムが書き込まれます。 Open On-Chip Debugger 0.7.0 (2013-08-20-09:43) Licensed under GNU GPL v2 For bug reports, read http://openocd.sourceforge.net/doc/doxygen/bugs.html adapter speed: 500 kHz Info : only one transport option; autoselect 'jtag' Warn : Interface already configured, ignoring adapter_nsrst_delay: 100 jtag_ntrst_delay: 100 trst_only separate trst_push_pull adapter speed: 500 kHz cortex_m3 reset_config sysresetreq Info : clock speed 500 kHz Info : JTAG tap: mb9bfxx6.cpu tap/device found: 0x4ba00477 (mfg: 0x23b, part: 0xba00, ver: 0x4) Info : mb9bfxx6.cpu: hardware has 6 breakpoints, 4 watchpoints target state: halted target halted due to debug-request, current mode: Thread xPSR: 0x81000000 pc: 0x0000d380 msp: 0x2000ff50 flash 'fm3' found at 0x00000000 auto erase enabled Info : Fujitsu MB9Bxxx: Sector Erase ... (0 to 2) Info : Fujitsu MB9B500: FLASH Write ... wrote 131072 bytes from file u-boot.bin in 15.320683s (8.355 KiB/s) flash program complete. reset and run 動作確認 †動作確認は、u-bootのコンソールメッセージをシリアル通信で受信することで行います。 シリアル通信の設定 †シリアルとの接続を以下の様に結線します。
コンソールのボーレートは、include/configs/cq_frk_fm3_wxmp3plcd.hを参照して、115200とあった。 *2 picocomを使ってシリアル通信 †シリアル通信には、Arduinoで使ったpicocomを使いました。 *3 ファイルの転送に sz, rzコマンドと念のためkermitをインストールします。 $ sudo port install lrzsz $ sudo port install kermit FM3 U-Bootとつないでみる †シリアル通信の準備ができたので、FM3とつないでみます。 *4 $ picocom --send-cmd "sb -vv" --receive-cmd "rb -vv" -b 115200 /dev/tty.usbserial picocom v1.7 の後で設定が表示されます。 ここで、FM3をリセットすると、以下の様なメッセージが出力されます。 U-Boot 2010.03-00019-gd1ef410-dirty ( 9 22 2014 - 11:28:39) CPU : Fujitsu FM3 series (Cortex-M3) Board: CQ_FRK_FM3 + WXMP3 Rev Rev 0.1, Kentaro Sekimoto DRAM: 2 MB Flash: 1 MB *** Warning - bad CRC, using default environment In: serial Out: serial Err: serialNet: fm3_ethFM3> helpと入力すると、使用できるu-bootのコマンドが表示されます。 増設メモリの動作確認 †WX-SRAM-PHY-FM3-002に増設したメモリが正常に動作するかu-bootのコマンドを使って 確認します。 以下のコマンドで拡張メモリ*5への書き込みをテストしてみます。 無事、60000000に12345678がセットされていることが確認できました。 FM3> md 0x60000000 60000000: f4a3ff00 ec3f2a4d cf77e31b ccfd0225 ....M*?...w.%... 60000010: 3fdfe97d ff7f38af 87cf5fdf 83c923a6 }..?.8..._...#.. 60000020: dd3dfe49 5d717dc3 77bb196b d8d75ff3 I.=..}q]k..w._.. 60000030: 7ba4bbc7 2ffe2875 fafded9f f0ebdef7 ...{u(./........ 60000040: 931f5db1 bd49c329 76a6bf2f 7f77f507 .]..).I./..v..w. 60000050: fbfdb86e 57d77a96 n....z.W FM3> mw 0x60000000 0x12345678 FM3> md 0x60000000 60000000: 12345678 ec3f2a4d cf77e31b ccfd0225 xV4.M*?...w.%... 60000010: 3fdfe97d ff7f38af 87cf5fdf 83c923a6 }..?.8..._...#.. 60000020: dd3dfe49 5d717dc3 77bb196b d8d75ff3 I.=..}q]k..w._.. 60000030: 7ba4bbc7 2ffe2875 fafded9f f0ebdef7 ...{u(./........ 60000040: 931f5db1 bd49c329 76a6bf2f 7f77f507 .]..).I./..v..w. 60000050: fbfdb86e 57d77a96 n....z.W picocomの通信を終了するには、Ctrl-A, Ctrl-Xを入力します。 失敗 †この後、U-BootのHello Worldを試してみたのですが、どうしても上手く動きませんでした。 そこで、uCLinuxの動作確認を優先して先に進むことにしました。 *6 コメント †皆様のご意見、ご希望をお待ちしております。勉強会で分からなかったこと等、お気軽に問い合わせて下さい。 スパム防止に画像の文字列も入力してください。 Tweet |