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はじめに

以前libusbを使ってオリジナルのUSB機器のアクセスする記事avr/javaからLibusbを使うを書きましたが、 arm/libhidでARMマイコンパーフェクト学習基板にアクセスで紹介したオリジナルUSB HID機器をJavaから 操作する方法をご紹介します。

LibusbJavaを使う

avr/javaからLibusbを使うのでもご紹介したように、libusbをjavaからアクセスするためのライブラリがLibusbJavaです。

これを使ってARMマイコンパーフェクト学習基板への1バイトの入出力クラス(Generic1ByteHID)を作ってみます。

Generic1ByteHIDの作成

Generic1ByteHIDの機能はきわめて単純です。

  • Generic1ByteHIDのコンストラクタ
  • 1バイトの出力メソッド putByte
  • 1バイトの入力メソッド getByte

です。

Generic1ByteHIDのコンストラクタは、USBデバイスをオープンしてdeviceハンドラにセットするだけです。*1

	public Generic1ByteHID(short vid, short pid) throws USBException {
		device = usbOpenDevice(vid, pid);
		if (device == 0) 
			throw new USBException("Device not found");
	}

入出力きわめて単純です。

	/**
	 * USB HIDに1バイト出力する
	 * @param out		出力値
	 * @return	usb_control_msgの戻り値
	 */
	public int putByte(byte out) {
		int		ret;
		outpacket[0] = out;
		ret = LibusbJava.usb_control_msg(device,
				USB_ENDPOINT_OUT | USB_TYPE_CLASS | USB_RECIP_INTERFACE,
				HID_REPORT_SET, 
				0x00 + (HID_RT_OUTPUT << 8),
				0x00,
				outpacket, 1, 5000);
		return (ret);
	}
	
	/**
	 * USB HIDから1バイト入力する
	 * @return	usb_control_msgの戻り値
	 */
	public int getByte() {
		int		ret;
		inpackate[0] = 0;
		ret = LibusbJava.usb_control_msg(device,
				USB_ENDPOINT_IN | USB_TYPE_CLASS | USB_RECIP_INTERFACE,
				HID_REPORT_GET, 
				0x00 + (HID_RT_INPUT << 8),
				0x00,
				inpackate, 1, 5000);
		if (ret > 0) 
			return (inpackate[0]);
		else
			return (ret);
	}

どうしてこんなに簡単にできたのか

これまで、USBのHIDの紹介記事ではとても煩雑な処理をして、HID機器にアクセスしていました。

どうして、こんなに簡単にできたのでしょう。その解は

  • 自分で作ったHIDなので、アクセスするレポートID、レポートindexは固定
  • libhidを使ってオリジナルHIDのレポートID、レポートindexをあらかじめ調べておく

arm/libhidでARMマイコンパーフェクト学習基板にアクセスでご紹介した、libhidのtest_libhidプログラムは、指定したデバイスへのレポートパスをリストアップしてくれます。

この結果を使ってHIDの必要な情報にアクセスすることができるようになります。

ARMマイコンパーフェクト学習基板のUSBRomHidでは、

  • レポートIDは、0
  • レポートindexは、0

となっています。

Generic1ByteHIDでは、この結果を使ってARMマイコンパーフェクト学習基板にアクセスしています。

getByteを例にすると、

		ret = LibusbJava.usb_control_msg(device,
				USB_ENDPOINT_IN | USB_TYPE_CLASS | USB_RECIP_INTERFACE,
				HID_REPORT_GET, 
				0x00 + (HID_RT_INPUT << 8),
				0x00,
				inpackate, 1, 5000);

  • 4行目:0x00 + (HID_RT_INPUT << 8)の0x00がレポートID
  • 5行目:0x00がレポートindex

をセットする場所です。

ソース

Generic1ByteHIDのソースを以下に置きます。

実行には、libusbJavaが必要となります。詳しくは、avr/javaからLibusbを使うを見てください。

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(Input image string)


*1 usbOpenDeviceは、avr/javaからLibusbを使うと同じです

添付ファイル: fileGeneric1ByteHID.java 1391件 [詳細]

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Last-modified: 2011-12-27 (火) 12:52:18 (4505d)
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